3DCGを始めたきっかけと、起業の経緯 -【業界インタビュー Vol.3】黒田克史さん 第3話

CGをはじめたきっかけ

「法政大学システムデザイン学科HPより」

「法政大学システムデザイン学科HPより」

あいこ
あいこ
大学はプロダクトの学科にいってたんですか?
そうですね。デザインとエンジニアリングとマネジメントをそれぞれ学ぶような学科でした。要するに、何かのプロジェクトを立ち上げて世に送り出してユーザーの手に届くまでを全部やるという感じですね。
黒田さん
黒田さん
あいこ
あいこ
え~!おもしろそう!
当時は珍しい学科でしたね。各分野の基礎を1、2年生で学んだうえで、3年生からプロダクトデザイン研究室に所属しました。手描きがうまくなかったんで、自分のデザインを人に見せれるレベルにするために3D CGにより力を入れるようになりました。自分のためのデザイン検討でも使えますし、自分的に面白かったのでそのまま使い続けた感じです。
黒田さん
黒田さん
あいこ
あいこ
みなさん大体その入りですね!「手描きが苦手で」とか、「はじめたら3D CGが楽しくて」とか。
やっぱりそうゆうものですよね。紙とペンでまっすぐな線が引けないのに3Dだと簡単に引ける。パースをばっちりとれる。こうゆう部分に惹かれる人は多いように思います。僕もそのひとりで、自分には3Dで表現する手法が合っているなと思ってはじめました。
黒田さん
黒田さん
あいこ
あいこ
やはり惹かれるものがあったんですね!
最初はプロダクトを簡単にレンダリングしていたんですよ。当時mixiに自分の習作をアップしていたら、まったく知らない人から「うちでバイトしない?」ってメッセージが来たんです。
黒田さん
黒田さん
あいこ
あいこ
えーっ!なにそれすごい!!
そう。それで行ったら某有名建築設計事務所だったんですよ。3年生~大学院までの間にスタッフの方たちと混ざって同じようにパースを描いていました。
黒田さん
黒田さん
あいこ
あいこ
え~???某有名建築設計事務所!!?急になんか飛んできた!!
建築パースとはこんな感じだよって教えてもらいながら?
いやー、当時はそんなに教えてもらえなかったですね(笑)当時は進行中のプロジェクト数に対してCGスタッフが少なくて、アルバイトでもよいから描ける人を探していたタイミングだったようです。
黒田さん
黒田さん
あいこ
あいこ
ほぇ~、その時は3ds Maxですか?
そうです。事務所でバイトするまでは、3ds Maxの存在も知らなくて。行ったら3ds Maxの参考書1冊渡されてこれを見ながらやってくださいって。バイト初日に外観パース1カットを描きあげて帰ったのが良い思い出です(笑)
黒田さん
黒田さん
あいこ
あいこ
もう否応なしに覚えなきゃいけない状況ですね!
大学終わったらバイト行って、夏休みも毎日行って。自分ではその時あんまり意識していなかったんですけど、プロの仕事をそのまんまやっていたんですよね。
黒田さん
黒田さん
あいこ
あいこ
すごい経験ですね!学校は学校で、もうマネージメントまでやってるわけですもんね。すっっごい濃厚な学生時代ですね!
今思うとそうですね。建築の「け」の字も分からなかっただけに、仕事を通して建築図面の読み方や有名建築などを教えてもらったって感じですね。
黒田さん
黒田さん
あいこ
あいこ
その当時って1人でモデリングからレタッチまで全部やっていたんですか?
そうですね。当時はあんまりレタッチをする時間がなかったので、レンダリングしたものをそのまま社内チェックで見てもらっていました。そのやり方がいまだに僕のベースになっている感じはあって、普段仕事しているときもレタッチはほとんどしない。大体3Dで完結するようにつくっています。建築CGの方はがっつりレタッチに時間かける方が多いのかなと思いますけど。
黒田さん
黒田さん
あいこ
あいこ
なるほど~!
黒田克史さんが手掛けたお仕事

黒田克史さんが手掛けたお仕事

ほぇ~!なんと濃密な学生時代でしょう!
黒田さんの建築パースの基礎はすでに学生の時に築き上げられていたんですね!ほんと無駄な時間がない学生時代!大学で勉強しながらプロに混ざって仕事して…!苦労とか努力、経験って本当に無駄になることないんだなー。
いやー、それは自信もってお客さんに言えますわ!だって、学生の時からプロの仕事してたんだもん。

就職せずに会社を立ち上げる(見る角度を変えるって大事だな)

あいこと黒田克史さん

あいこ
あいこ
大学院ではどんな研究されてたんですか?
デザインに応用するための基礎研究として視覚情報の認知に関する研究をしていました。例えば、テーブル板の木目テクスチャを何倍まで大きくしたら嘘っぽく見えてくるか。現実とCGの境界線を探るような内容ですね。
黒田さん
黒田さん
あいこ
あいこ
おもしろいー!その境界線を解ってるから、今はもう最短で良い見せ方にたどり着くんですかね。
そうですね。魅せ方のさじ加減はわかった気がしますね。そんな研究を2年もやらせてもらって修了した後、就職もせずに会社をつくることになりました(笑)
黒田さん
黒田さん
あいこ
あいこ
そこ!そこ詳しく聞きたい!!バイト先の設計事務所でそのまま就職するという選択肢は無かったんですか?
たしかにそういう選択肢もありました。バイト先や知り合いのデザイン事務所に就職させてもらうこともできたかもしれないです。ただ、独立してデザイン事務所を構えることにも漠然とした憧れがありましたので、同級生2人を誘って3人で会社を作ることにしました。
黒田さん
黒田さん
あいこ
あいこ
へぇっ!でもなにか仕事の伝手とかあったんですか?学生の時から個人でお仕事受けていたとか…
いや、全然ないですよ!
黒田さん
黒田さん
あいこ
あいこ
へぇっ!じゃあ立ち上げて、そこから営業しよっかなって感じですか?
会社設立の手続きが終わった段階で、大学の教授や先生方にご報告をさせてもらって、お仕事を頂いたりしていました。その後も知り合いを紹介していただいて徐々に仕事が増えていった感じです。いろんな人に助けてもらいながらのスタートでした。
黒田さん
黒田さん
あいこ
あいこ
でもっ!恐いじゃないですか!?お仕事来るか来ないか分からないっていうのは。
まぁ、当時25歳だったので1~2年やってダメだったとしても27歳じゃないですか。30代で独立するよりもシビアな状況じゃないですよね。チャレンジするなら早めのほうがいいかなと思ってました。
黒田さん
黒田さん
あいこ
あいこ
はぇ~!そう言われると先にチャレンジした方がいいかもなぁ。チャレンジするって決めたときに仕事内容って想定していたんですか?
アルバイトでの経験もあって一応これくらい出来れば仕事として成立するんだろうなっていうイメージがありました。CGの仕事はやろうって思っていましたね。自分でデザインする仕事もやりたい気持ちはありましたが、それはやれるようになるまで何年か掛かりました。最初は100%CGです。そこから徐々に仕事の幅が広がっていきました。
黒田さん
黒田さん
あいこ
あいこ
先ほど伺った「こういうこともできる?」というお客さんの要求から仕事内容も広がっていったんですか?
そうですね。でも仕事ってそうゆうものじゃないですか?(笑)
黒田さん
黒田さん

なるほどな~!黒田さんの考え方は肩の力が抜けていて、それでいて合理的だなー。
その時々にしか出来ないこともあるけど、あまり考えすぎもよくないことが分かります。
つまり!大事なのは自分の心に忠実にってことですね。忠実の湖に飛び込む勇気を持とうっ!

天野 愛子

天野 愛子Writer, Interviewer

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フリーランス1年生。 建築CGパース制作会社退職後、心が踊る出会いを求め活動の場を多岐に渡り拡大中。

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